台北の
大稻埕
静かな
時の移ろいとともに、
ずっとここにあるもの
現在と過去を結び、
スピリットは
そのままに
新たなスタイルを提案
そしてまた
受け継いでいく…
大稻埕は、
台北の中でも商業の要所として栄えた歴史ある地域です。
通りに並ぶ建造物のほとんどは、
一階が商店、二階以上が店主の住居として使われてきました。
オリジンスペースもそんな歴史的建物物のひとつ。
わたしたちは先人の生活と文化を受け継ぎ、家の新しい意味を提案します。
先人たちは人情味にあふれ、大稻埕の人々はゲストをもてなすことを好みました。
私たちオリジンスペースのコンセプトは家、旅人たちの家になりたいのです。そのためには施設をきれいに整えるだけでは不十分、人と人とのコミュニケーションが必要不可欠です。
ただいま、おかえりと、友人のように挨拶をして、家のようにくつろいでもらえたらと願います。
オリジンスペースは歴史的建造物ですが、もちろん触れて大丈夫。
世界中から訪れる旅人たちこの場と人を体験することで、半世紀前のユニークな台北‧大稻埕の雰囲気を味わってほしい。
それは、
この家を再び活かすための最良の方法でもあるのです。
建物の歴史的背景について
オリジンスペースの建物は、六つの建物が連なる「六館街尾様式店屋」のうちの一棟で、台北市指定の歴史的建造物です。台湾の五大名家のひとつである板橋林家によって建設され、清朝時代には大臣の住まいでしたが、日本統治時代一九三一年にレンガ造りの建築に改築されました。細部までこだわりのある空間装飾も含めて、建築史としての価値を有しており、二〇〇八年に台北市の歴史的建造物‧有形文化財に登録されました。
外観は、後期ルネサンスの洋式スタイル。レンガ造りの外壁は石で装飾されています。ファサードはパラペットにしてあり、柱や壁、梁には洋式のリボンや紋章などの装飾品があしらわれています。柱頭は改良したコリント式、窓枠には唐草模様の鉄の手すりがついています。
一階の壁は清朝時代の台北城の礎石が使われているため湿気に強く堅固。裏手にパティオを設けることで、間口が狭く奥行きが深いうなぎの寝床のような建物に採光と通風をもたらしています。 さらに、パティオは風水において財運に関連します。 昔の人は、落ちた雨水を“富の象徴”ととらえ、パティオに落ちる雨水を貯めることで家に財を成すと考えていました。