⼤稻埕は、
台北の中でも商業の要所として 栄えた歴史ある地域です。
通りに並ぶ建造物のほとんどは
一階が商店、二階以上が店主の住居として使われてきました。
オリジンスペースもそんな歴史的建造物のひとつ。
わたしたちは先⼈の⽣活と⽂化を 受け継ぎ、
家の新しい意味を提案します。
リノベーションするにあたり、わたしたちが大切にしたことは、
できるだけ元のデザインとおもむきを残すこと。
細心の注意を払い、磨石子などの伝統技法を使うことにより、
古いものと新しいものが融合した空間が生まれました。
オリジンスペースの建物は、
六つの建物が連なる「六館街尾様式店屋」のうちの一棟で、
台北市指定の歴史的建造物です。
台湾の五大名家のひとつである板橋林家によって建設され、
清朝時代には大臣の住まいでしたが、
日本統治時代の一九三一年にレンガ造りの建築に改築されました。
細部までこだわりのある空間装飾も含めて、
建築史としての価値を有しており、
二〇〇八年に台北市の
歴史的建造物‧有形文化財に登録されました。